スギ等の国産木材を活用した住宅の表示制度ができました

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国産木材を活用する意義

国内の森林環境の保全や地域活性化、花粉症対策に貢献します

森林の多面的機能の発揮に貢献

国産木材を「伐(き)って、使って、植える」という森林資源の循環利用により、森林の適正な整備・保全を続けながら、持続的な木材供給をはじめ、国土保全やCO₂吸収など森林の多面的な機能の発揮に貢献するとともに、住宅産業を含めた国内産業や地域振興にも寄与することができます。

森林資源の循環利用(イメージ)
図出典:林野庁「令和2年度森林・林業白書」

花粉発生源の対策

スギ花粉症は、国民の約4割が罹患していると言われ、社会的・経済的に大きな影響を与えています。このため花粉を飛散させるスギ人工林を伐採し、花粉の少ないスギ苗木等や広葉樹の導入等が求められています。スギ材の需要の拡大は、こうした花粉発生源対策にも寄与します。

人工林の立木の伐採

花粉の少ないスギの苗木の生産

写真出典:(一社)全国林業改良普及協会

木材にはさまざまな優れた特徴があります

炭素の貯蔵、CO₂排出の削減

樹木は、光合成によって大気中のCO₂を取り込み、幹や枝等の形で炭素を蓄えています。このため、木材を住宅に利用することは、炭素を貯蔵することにつながります。また、木材は、鉄やコンクリート等の資材に比べて製造に要するエネルギーが少ないことから、木材利用はCO₂の排出削減にもつながります。

木造住宅 鉄骨プレハブ住宅 鉄筋コンクリート住宅
炭素貯蔵量 6炭素トン 1.5炭素トン 1.6炭素トン
材料製造時の
炭素放出量
5.1炭素トン 14.7炭素トン 21.8炭素トン
炭素貯蔵量 材料製造時の
炭素放出量
木造住宅 6炭素トン 5.1炭素トン
鉄骨プレハブ住宅 1.5炭素トン 14.7炭素トン
鉄筋コンクリート住宅 1.6炭素トン 21.8炭素トン

住宅(約41坪)1戸あたりの炭素貯蔵量と材料製造時の炭素排出量
原典:大熊幹康(1988)木材工業,Vol.53-No.4:161-163.
出典:林野庁「森林・林業白書」

建築資材としての優れた特徴

木材には、調湿作用や高い断熱性による室内環境の改善のほか、心理面等の健康への効果があることが確認されています。スギ材の匂いが、唾液中のストレス指標となる物質(アミラーゼ)の活性化を下げた、すなわちストレスを抑制したとの報告があります。

スギ内装材の匂いによるアミラーゼ活性への影響
出典:Matsubara, E., et al.:Build.Environ.,72,125-130(2014)